和尚の日記

マンガやゲーム、映画など自分が見たものの感想や紹介をしていきたいと思います。

ネタバレ:3月2週、マンガワン火曜更新分作品(『送球ボーイズ』『市場クロガネは稼ぎたい』)

マンガワン3月2週火曜更新分の作品についてのネタバレと感想を書いていきます。先週分のネタバレはまとめてこちら↓に書いています。

osyousama.hatenablog.com

火曜日更新分

送球ボーイズ

離婚した母に連れて氷見市に住むこととなったエイト。離婚した原因が自分にあると思っていたエイトは、父に空っぽと言われたことを自虐しようとしますが、それが母親の神経を逆なでします。母は氷見市に何もないと思っていて、特別な『何か』になるため上京しました。そこでエイトの父と出会い子供たちを生んで、その子供たちが活躍することで特別な『何か』になれたと思っていました。しかし自分は家で家族の帰りを待つだけの存在でしかなく、自分自身は未だ空っぽの人間であると思っていたようです。空っぽでダメな母親だと自責する彼女は酒に溺れ、アルバムなのかエイトたちの記事が載っている雑誌なのか、庭で本を燃やしてしまいます。その後母は大雨洪水警報が出ている中で車で買い物に出て、その先で事故に遭ってこの世から去りました。葬式に列席者の中には自殺だったのではと仄めかす人々も居ました。

母を喪って失意の中に居るエイトは、祖母に連れられて氷見市で盛んなスポーツ、ハンドボールの試合を見に行きました。そして祖母にハンドをやらないかと誘われます。エイトは自分が空っぽの人間だからという理由で拒否しようとしますが、祖母はその考えを払い除けます。息子の努力を認めなかった挙句見捨てた父親を否定し、そしてハンドをやるなら氷見市に住む5万もの人がエイトが味方だと断言します。エイトの身体には熱い氷見の血が流れており、決して空っぽではないと励ます祖母。その言葉に涙を流したエイトは、ハンドボールをやることを決意したのでした。

エイトの過去を聞かされたは、辛い過去を話してくれたことに感謝いたします。エイトは凪がこの町に来て初めて出来た友達だと告白します。急な発言に照れる凪ですが、そこにエイトの『ナナは女装した自分』に固まってしまいます。変装として趣味の女装をしていたそうですが、それを聞かされた凪はエイトに釣りの餌であるイソメを投げつけるのでした。

 

感想

ハンドを始める動機がイマイチのような気がする。

これじゃ人にやらされたのと同じように思える。別に祖母が試合を見せに来るのはいい。でもそこからエイトがハンドに惹きつけられる描写が無いから違和感がある。ハンドを始めるのに彼の意思が介在せず、ただ祖母が好きだから始めたようにしか思えない。祖母が嵌っていたのがアイスホッケーやペタングだったらエイトはそれをやっていたとように見える。ハンドである必然性が見えなかった。氷見市だから、というだけでは理由としては弱いと思う。

祖母の空っぽではない発言は良い。良いのだが、エイトがハンドに興味を持った描写を入れれば、『血が流れている』という言葉はよりいい場面になると思った。流石にエイトの横顔一コマでは惹きつけられた描写としては不足しているように感じた。

試合の描写などには(部長との一騎打ちを除いて)文句はないのだが、自分の中にモヤモヤが残るようなエイトがハンドを始めたキッカケであった。

あとスポーツマンガなんだから、『敵役』は要るが『悪役』は要らないだろう。

 

市場クロガネは稼ぎたい

保健委員会の組織票を巡る一件。電話を切られた平 メイコは、黒崎 ハザマに再度電話しようか悩みますが、その時彼女の家を訪ねる人物が現れました。同時に、黒崎は生徒会長候補であるキース・久我山と面談していました。保健委員会に迷惑をかけることはないとして、自らの政策の応援を要求するキース。黒崎は急患が現れたため返事は後日ということで席を外しました。無事処置が終わったあと、彼は選挙について悩みますが、部下から『この人のために働きたい』と思われていること、そして委員会の全員から期待されていることを知らされます。それを聞いた彼はキースと朝政 ハガネのどちらを応援するかを決め、記者会見の準備を依頼します。しかし彼の決断を知ったキースのブレインであり、裏生徒会長でもある主導 シロガネは行動を起こします。

ハザマに島外からの電話が掛かります。朝政陣営もその存在を察知しますが、すべきことは全てしたとして静観します。電話を掛けてきた人物はジャービス・ペンデルドン(あしながおじさん)だと名乗り、キースの支持を要求します。黒崎はその要求を突っ撥ねますが、相手は平 メイコの大学進学の援助を餌に交渉を続けてきました。

過去の強盗事件による怪我の影響のため学円園を辞めてしまった彼女ですが、その時彼女の応急処置に当たっていたのが黒崎でした。ですが彼は知り合い、それも学円園において自らの癒しの存在となっていた程の人物の緊急事態に動揺を隠しきれず、満足な応急処置が出来なかったのです。彼女を学円園に誘った張本人でありながら、救えなかった黒崎は彼女の人生を歪めてしまったことを後悔し、彼女の人生を元に戻す(治療)ことを目的に、卒業後の学外の地位を得るため保健委員長になったのでした。

平 メイコの為ならと、委員の皆や朝政を裏切ることを決めた黒崎ですが、電話の向こうで何か異変が起こりました。変わった電話の声の主は、朝政陣営の依頼を受けて動いていた市場 クロガネだったのでした。

 

感想

主人公登場。

前々から姿は見せてましたけどね。しかも頻繁に。でも言わずにはいられない。

やっと朝政陣営のターンになったな。ここから脅威の大逆襲が始まる、のか?

でもこれって見方によっては市場財閥と帝財閥の代理戦争だよな。両方の御曹司がモロに関わっているし。学校の出来事が世界に影響を及ぼしているんだから、相も変わらずトンデモナイ学校だな学円園。

政財界とまとめて言われる以上、政治と経済は切っても切れない関係にあるのだろうけど、そろそろ選挙編まとめに入らないとグダる可能性があるから気をつけないと。あくまでこの作品は稼ぐことを主眼に置いているんだから、そこから外れたことを長々とやられると読者も困るよ。

でも作品としては、正直目的を失いかけていると思ってしまう。最初のころはわかりやすく、入学当初から掛けられた一億もの借金を返すのが目的だった。けど今は借金はなくなった。会社も立ち上げたけど、上場したことによりかなり安定した。ライバル企業自体はあるけど、だからといって潰されるほどではない。じゃあ学円園一位の資産家になるのが目的なのかというとそうでもない。主人公のやりたいことはあらかたやってしまっているし、どうやら両親から見ても十分な成長をしているようだ。なので、主人公が目的もない宙ぶらりんな状態になってしまっている。現在は朝政会長の味方をしているが、それは社会制度に関しては朝政会長の方が好ましいだけであって、やりたいことでは決してない。

何か、読者から見ても分かりやすいゴール地点のようなものをクロガネ君には決めてもらいたいものである。