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和尚の日記

マンガやゲーム、映画など自分が見たものの感想や紹介をしていきたいと思います。

漫画紹介:『イレブンソウル』についての感想

こんにちは。和尚です。

今回はマッグガーデンで出版されている『イレブンソウル』(戸土野 正内朗:作)についての感想と紹介を書いていきます。

この作品は、科学技術が進歩した近未来が舞台です。遺伝子技術の発展により起きたバイオハザード、それにより生み出された超生物『シャヘル』と、外骨格スーツに乗り込んで闘う『侍』という兵士たちの、人間とシャヘルの生存競争を描いたマンガです。既に完結済みで、15巻まで発行されています。

精巧に書かれたロボットと超生物。躍動感溢れるバトルシーン。そして素晴らしいキャラクターたち。とても読み応えのある作品です。

 

なのですが、途中から方向性が怪しくなります。第一部に当たる1~7巻までは人間とシャヘルの闘いに主眼が置かれていますが、二部に当たる8~15巻では、人間同士の争いが目立ってきます。この生存競争の『その先』を見据えての争いです。

正直言いますと、終わりはまるで打ち切りマンガのような展開になります。バトルシーンや主人公の師に当たる人物の死など、盛り上がるシーンはちゃんと含まれているのですが、これまで非常に重要視されていたシャヘルの存在感が急に消えてしまいます。言うなればラスボスの交代が発生するのです。

 

これは現在の『テラフォーマーズ』に繋がるものだと思います。第一部では進化したゴキブリの脅威が余すことなく描かれています。ですが第二部では序盤はともかく、途中からは人間同士の闘いが多くなっていきました。最終的にはゴキブリに囲まれた中で人間同士のバトルを行うという、もう訳分からん展開になりました。

 

倒すべき敵を放置して別の敵と戦い始める。この両者に通ずる展開には、自分としては不満感が募って仕方がありません。イレブンソウルの終わりは次に繋がるような終わり方で、続編の余地もあるのですが、今の段階では不完全燃焼です。

 

とまあ今までネガティブキャンペーン染みたことをしていますが、僕は基本的にこの作品は好きです。何が好きかというと、出てくるキャラクターがとても魅力的なのです。

特に好きなのが『乃木 玄之丞』というキャラクターで、成長途中の主人公の師匠と呼べる人間です。

彼のおかげで主人公は成長でき、そして最終回を迎えることが出来たと思います。

魅力的な大人キャラも沢山いるのですが、やはり彼がぶっちぎりです。

 

乃木さんはシャヘルと闘うための兵役を課せられた死刑囚です。生きるとは何か、人生とは、幸せ、心とは。それを教えてくれる人物です。

僕にとって一番印象深かったのは、作品名の元になっている『志』について語ったときです。

『士とは十の経験を一に帰結させる人種である』

もとは孔子か誰かの言葉らしいのですが、これはまさにプロフェッショナルのことを語っていると思います。

食事中だろうがなんだろうが、その時の全てを糧にして、己のなすべきに費やす。これはまさに何かをやり遂げたい人間のための言葉だと思いました。

 

彼の言う様な志ある生き方をしてみたいです。

 

乃木さんの人間力を見るためにも、どうぞ一回お読みいただけたらと思います。